「リジェネラティブ・オーガニック」に取り組むパタゴニア プロビジョンズ2025年自然酒コレクションの発売(12月中旬予定)を記念し、水田稲作を取り巻く多様なテーマのトークイベントを四部制で開催します。第四部は、仁井田穏彦さん、仁井田真樹さん(仁井田本家)や寺田優さん(寺田本家)など、リジェネラティブ・オーガニック認証取得をめざす日本国内の生産者のお話を伺いながら、生産者の食材やパタゴニア プロビジョンズ製品、食材と文化の循環をテーマにしたお料理と、プロビジョンズの自然酒やクラフトビールとともに交流できる特別な機会です。
主催:パタゴニア プロビジョンズ
共催:D&DEPARTMENT PROJECT / d47食堂
※イベント中、ソーシャルメディアでの投稿を目的とした撮影をさせていただきます。
※開始、終了時間が前後する場合がございます。あらかじめご了承ください。
■開催場所
渋谷ヒカリエ8/COURT d47食堂
〒150-0002東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階
■参加費
・第一部/第二部/第三部:無料(事前予約制)
・第四部:有料(事前予約制)
■お問い合わせ
パタゴニアカスタマーサービス 0800-8887-447
■開催プログラム
第一部 水田稲作文化人類学
日本にいかに稲作が根づき息づいてきたのか、稲作と微生物が生み出す発酵文化について語り合います。自然なものづくりってなんだろう。
・10:45受付 / 11:00開始 / 12:30終了
・参加費:無料
・会場 渋谷ヒカリエ8/COURT(渋谷ヒカリエ8階)
スピーカー:佐々木 要太郎(「とおの屋 要」オーナーシェフ)/田和 康太(国立環境研究所 気候変動適応センター 特別研究員/兵庫県立大学 地域資源マネジメント研究科 客員研究員)/ 聞き手 松浦 裕香里 (PRコミュニケーション/ライター) / 近藤 勝宏(パタゴニア日本支社インパクトディレクター)
第二部 水と土と生き物を、水田から再考する
水の働き、土の働き、米の働き、生物たちの働き、水田のまわりにある生物多様性を再考します。
・13:15受付 / 13:30開始 / 15:00終了
・参加費:無料
・会場 渋谷ヒカリエ8/COURT (渋谷ヒカリエ8階)
スピーカー:金子 信博(島根大学客員教授)/仁井田 穏彦(仁井田本家蔵元・杜氏)/聞き手 松浦 裕香里 (PRコミュニケーション/ライター)/木村 純平(パタゴニア日本支社インパクト部 リジェネラティブ・オーガニック リサーチ担当)
第三部 都市と生産地のリジェネラティブ・オーガニック消費
リジェネラティブ・オーガニック農業の意義や可能性、そして現実的な課題を生産と消費の両面から語り合います。
・15:45受付 / 16:00開始 / 17:30終了
・参加費:無料
・会場 渋谷ヒカリエ8/COURT (渋谷ヒカリエ8階)
スピーカー:下川 哲(早稲田大学政治経済学術院 教授)/近藤 勝宏(パタゴニア日本支社インパクトディレクター)/聞き手 野村 友里(料理人/eatrip主宰)/相馬夕輝(D&DEPARTMENT PROJECT)
第四部 日本でのリジェネラティブ・オーガニック トークセッション&交流会
つづくをたべる会特別編
リジェネラティブ・オーガニック認証取得をめざす日本国内の生産者のお話を伺いながら、生産者の食材やパタゴニア プロビジョンズ製品、食材と文化の循環をテーマにしたお料理とプロビジョンズの自然酒やクラフトビールとともに交流会を開催します。
・17:30受付 / 18:00開始 / 21:00終了
・参加費(税込):8,800円(トークセッション・食事・フリードリンク付)立食形式
・会場 d47食堂 (渋谷ヒカリエ8階)
この「つづくをたべる会特別編」では、リジェネラティブ・オーガニックをテーマに、日本の米食文化と海藻食文化の多様性を伝える郷土料理をおなかいっぱいにご用意します。
米から生まれる食文化は幅広く、酒はもとより、酢や醤油、味噌といった基本の調味料においても欠かせない存在です。さらに、糠漬けや酒粕料理、時には「鮒酢(ふなずし)」のような熟鮓(なれずし)まで。水田稲作を基盤に発展した日本の食文化の奥深さを感じられる料理をお届けします。
また、水田稲作のまわりに育まれる生物多様性を海の世界に置き換えるとすれば、その象徴は海藻ではないでしょうか。海藻の森は小魚を育み、そこから多様な食物連鎖が広がっていきます。しかしながら、近年の海藻環境は大きな変化の中にあり、今まさに岐路に立たされています。水田の環境を守ることとともに、海藻の環境にも思いを馳せてもらえるよう、さまざまな海藻料理もご用意します。
一緒においしく食べながら、私たちの目には見えない世界がこの世界を支えてくれていることを、ともに想像できるような食事会になればと考えています。
「つづくをたべる会」とは、共催のD&DEPARTMENT PROJECTにて、その土地に息づく食文化を学びながら、文化の根底に流れる地域や産業、生産者の魅力をあらためて再発見していく取り組みです。同社の飲食店舗にて定期的に開催されています。
スピーカー:仁井田穏彦、仁井田真樹(仁井田本家)/平峰拓郎(坪口農事未来研究所 取締役)/佐藤 真吾(Three little birds 合同会社 業務執行社員、 農事組合法人 栄営農組合 理事)/寺田優(寺田本家蔵元・杜氏)
聞き手:近藤勝宏(パタゴニア日本支社 インパクトディレクター)木村純平(パタゴニア日本支社 インパクト部 リジェネラティブ・オーガニック リサーチ担当)
進行:相馬夕輝(D&DEPARTMENT PROJECT)
※第四部は、お申し込み後のキャンセルはお断りしています。事前に詳細をご確認の上お申し込みください。
※第四部ではアルコール提供があります。飲酒運転・20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。20歳未満の方、お車・バイク・自転車でお越しの方は参加できません。年齢確認を行う場合があります。
12月20日(土)12:00~19:00には、仁井田真樹さん(仁井田本家)、寺田優さん(寺田本家)を迎えて、渋谷ヒカリエ8階d47食堂で、パタゴニア プロビジョンズ自然酒の角打ちを行ないます。予約不要。詳細はこちらをご覧ください。
■ゲスト
佐々木 要太郎(「とおの屋 要」オーナーシェフ)
1981年岩手県遠野市生まれ。久しく絶えていた在来米「遠野1号」を2002年より復活させ、農薬・肥料不使用にて米作りをスタートさせる。2003年どぶろく醸造を始める。「The Japan Times Destination Restaurants 2021 」では、世界の人々のための日本のレストラン10店舗に選ばれ、「The World’s 50Best Discovery」では東北で唯一選出。初の日本全国版「Gault &Millau JAPAN 2023」において、全国掲載店501店舗の中から「トラディション賞」を受賞。
著書「遠野キュイジーヌ」
田和 康太(国立環境研究所 気候変動適応センター 特別研究員/兵庫県立大学 地域資源マネジメント研究科 客員研究員)博士(環境科学)。兵庫県立大学、土木研究所に勤務後、2022年4月から現職。学生時代から食料生産の場である水田水域の農事暦に対応した水生動物の生活史のおもしろさに魅了され、保全生態学、応用生態工学の観点からフィールドワークを展開。近年では治水と生物多様性の保全を両立する水田水域、遊水地の活用に関する研究に着手。
著書「水田環境の保全と再生」
松浦 裕香里 (PRコミュニケーション/ライター)
有機食品メーカー広報での経験を活かし、食や文化にまつわるPRコミュニケーションや企画、ブランディング、 編集、ライターなど多岐にわたって活動。作り手の営みを“伝える”ことをライフワークとする。2021年から企業会報誌の企画で酒蔵取材を始め、50蔵以上を訪問。日本酒が人と風土に根ざし、文化を築いてきた持続可能性に深く魅了され、現在は雑誌・WEB媒体などでもその魅力を広く伝えている。
金子 信博(島根大学客員教授)
生態系の物質循環を支える土壌動物の多様性と機能を、耕さない農地に応用。主な著書に「土壌生態学入門 (2007)」、「土壌生態学(編著)(2018)」、「ミミズの農業改革(2023)」。日本の大学院で初めてのアグロエコロジープログラムを福島大学大学院食農科学研究科に開設。横浜国立大学名誉教授・福島大学名誉教授。
仁井田 穏彦(仁井田本家蔵元・杜氏)
福島県郡山市にある創業1711年の酒蔵「仁井田本家」の18代目蔵元であり杜氏。いち早く全量を農薬・肥料不使用で栽培した酒米を使用し、生酛仕込みの酒造りを実践し、自社田で酒米の農薬・肥料不使用栽培にも取り組む。「日本の田んぼを守る酒蔵になる」という決意のもと、田植えから稲刈りまでを体験できる「田んぼのがっこう」を開催するなど、若い世代の取り込みにも力を入れる。
下川 哲(早稲田大学政治経済学術院 教授)
早稲田大学カーボンニュートラル社会研究教育センター 副所長。米国コーネル大学で Ph.D.(応用経済学)を取得。Food Policyなどの国際学術誌の編集委員も務める。専門は、「食」をとりまく社会問題を経済学的手法で研究する農業経済学。著書に「食べる経済学」(大和書房)がある。
野村 友里(料理人/eatrip主宰)
料理を通して「生きること」への眼差しを伝える〈eatrip〉主宰。原宿のrestaurant eatripを経て、現在は表参道の「eatrip soil」、祐天寺の「babajiji house」を拠点に活動。衣・食・植・住をテーマに展覧会も開催。著書に『とびきりおいしいおうちごはん』(小学館クリエイティブ)。
相馬 夕輝(D&DEPARTMENT PROJECT)
滋賀県出身。D&DEPARTMENT PROJECT飲食部門「つづくをたべる部」ディレクター。日本各地を取材し、その土地の食材や食文化を活かしたメニュー開発や、イベント企画などを手がける。2024年、初の著書となる食分野での活動をまとめた「つづくをたべる食堂」の出版。同年、渋谷ヒカリエのd47MUSEUMにて、日本各地の郷土料理をうまみの視点で再編集した「NIPPON UMAMI TOURISM」展をキュレーション。
仁井田 真樹(仁井田本家女将)
広報、イベント企画や、「身体に良い酒づくり」をテーマに、米糀を原料とした砂糖不使用 のスイーツなどのノンアルコールの商品開発にも力を注ぐ。蔵にこもって酒づくりに専念したいタイプという蔵元と役割を分担しながら、全国の音楽フェスなどイベント出店にも積極的。
平峰 拓郎(坪口農事未来研究所取締役)
コウノトリ舞う兵庫県豊岡市で昭和50年頃から続く米農家。 平成26年に亡き義兄より事業を引き継ぎ、令和元年法人化を機にIT業界から本格的に転身、気候変動による危機感から環境配慮型のコウノトリ育む農法やパタゴニア日本支社協力のもとソーラーシェアリング、リジェネラティブ・オーガニック等に取組みながら 未来の農業を模索している。
佐藤 真吾(Three little birds合同会社業務執行社員、 農事組合法人栄営農組合理事)
地震災害や気候危機などの思いから、ソーラーシェアリングと有機農業を合わせて推進すべくThree little Birds合同会社に関わる。また、RO認証取得に向けてパタゴニア日本支社と協同しており、プロビジョンズの味噌製品の原料大豆を生産している。併せて、自身で水田の有機米の生産を広げ、地域でも取組を拡大すべく働きかけている。
寺田 優(寺田本家蔵元・杜氏)
学生時代より世界各地を放浪。動物カメラマンを経て寺田本家に婿入りし、2012年に24代目当主となる。自然発酵の素晴らしさに魅せられ、心と身体が喜ぶお酒を追求。農薬・化学肥料不使用米、蔵の微生物の力を借りて、手仕事を大切にした全量自然酒造りに取り組む。休耕田の再生、地元山武杉や真竹を使った木桶作りなど、発酵文化の背景にある里山環境や木桶文化を繋いでいる。
近藤 勝宏(パタゴニア日本支社インパクトディレクター)
1995年パタゴニア入社。店舗運営やビジュアル・マーチャンダイジングの立ち上げ、マーケティング部門でのブランド戦略を経て、2016年に食品事業「パタゴニア プロビジョンズ」の日本展開を主導。2025年よりインパクト部門ディレクターとして、食と農分野に加えて、水域・陸域の回復、草の根の環境団体支援等を通じて、気候危機の解決とネイチャーポジティブの実現に取り組む。
木村 純平(パタゴニア日本支社インパクト部 リジェネラティブ・オーガニック リサーチ担当)
2020年パタゴニア入社。リジェネラティブ・オーガニックを指針として、農地管理や農法、農業の国内における検証と推進を担う。リジェネラティブでオーガニックな農業経済システムの形成を目指しており、気候風土や歴史伝統に根ざした国内農業の発展への貢献を通じて、パタゴニアのミッション達成を目指す。
リジェネラティブ・オーガニック
有機農業をベースにして、土壌の健康・動物福祉・社会的公平性の3つの柱を包括したリジェネラティブ・オーガニック認証に基づく農業。土壌や農場全体の生態系の再生を促進しており、水田稲作のガイドライン制定に取り組んでいる。
パタゴニア プロビジョンズ
パタゴニアの食品コレクション。私たちが食べるものはすべて、私たちの故郷である地球に影響を与えます。だからこそ私たちは、環境危機と闘うために役立つ、責任ある方法で作られた美味しい食品を作っています。